カゲサクのゴミ的駄文

亀&不定期更新 文章力皆無且つ厨二的駄文置き場 ひどいぞww

朝の話

冬。

凍えるような空気に身を震わせながら、外へと出た。白い息。昨夜は雪が降ったらしい。一歩踏む度に、キュッ、キュッ、と音が鳴った。

外の井戸へと向かう。生活水は魔法で補えるけど、今日作る薬には井戸水が必要だ。

釣瓶の縄を掴んだところで、手袋を忘れていたことを後悔した。かといって、取りに行くのも億劫で、そのまま汲む。

井戸水は相も変わらず澄み切っている。今が冬じゃなければ思わず喉を潤したくなるほどに。…特に魔力も感じない。良い薬になるだろう。

持って来ていた水瓶に入れる。…ついでにすぐ横の雪をかき分ける。冷たい。やっぱり手袋を持ってくればよかった。

昨日雪の中に置いておいた果実が見つかった。やっぱり凍ってしまっていた。少し冷やす予定だったがうっかり忘れていたのだ。思わずため息をついた。

…まぁいい。食えないことはない。むしろ美味いくらいだ。冬でなければ。

あいつに食わせるか。丁度帰って来てるし。

「…うー、さびぃな!」

戸口の方から声がした。あいつが起きたようだ。